「WheeLog! in 町田」のご報告です!

昨年11月17日に「Wheelog! in 町田」街歩きイベントを開催しました。このイベントにご協力いただいた町田市役所の大和田さまより、イベントの詳しいご報告をいただきましたので、ご紹介いたします。

はじめまして!昨年「WheeLog! in 町田」に関わらせていただきました、大和田と申します。遅くなってしまい恐縮ですが、今回は私から町田イベントの報告をさせていただきます!

報告内容は以下の通りです。

①はじめに~町田市について~
②すべてのきっかけ
③イベント開催にあたって
④当日の様子
⑤ふりかえって


①はじめに~町田市について~

イベント報告の前に、町田市について紹介させてください。
町田市は、東京都の南端に位置する、人口42万人、面積71.55km2の自治体です。地理的に神奈川県に面する部分が大きいことから、しばしば神奈川県の一部なのかな?と勘違いされますが、東京都の多摩26市の一つです。1958年2月1日、都内9番目の市として生まれ、2018年に市制施行60年を迎えました。
町田市にはたくさんの魅力があります。緑が多く自然豊かなこと。食料品から洋服、雑貨、家電まで、必要なものがほとんど市内で手に入ること。新宿、渋谷、横浜などの街にアクセスしやすいこと。スポーツをする人も観る人も熱くなれること。まだまだ挙げきれないほどの魅力が、町田市にはあります。皆さんもぜひ、町田に遊びに来てください。

町田市役所にて

②すべてのきっかけ

さて、今回のイベントが開催されることになった、一番最初のきっかけは、2018年3月25日に東京国際フォーラムにて開かれた「東京都オープンデータアプリコンテスト発表会・表彰式」にて、代表の織田さんにお会いしたことでした。

私は町田市役所でオープンデータの推進という仕事に携わっており、この日は東京都のオープンデータを活用した先進的な事例を学ぶべく、発表会に参加しました。そこで織田さんにお会いし、アプリについて詳しくお話を伺った後、町田市が公開しているデータをぜひWheeLog!アプリに登録していただけないかと提案をさせていただきました。実は町田市もその少し前に、市内の公共施設や商業施設のバリアフリー情報をまとめた「町田市バリアフリーマップ」というデータを公開したばかりでした。このデータには施設の緯度・経度とともに、車椅子対応トイレの有無などが記載されており、ぜひ東京都のデータ同様、使っていただきたいと思ったのです。そこからさらに、登録後のデータにみんなで写真を追加していく街歩きイベントを開催しませんか、というお話をさせていただきました。これが、すべての始まりでした。

データ登録とイベント開催の経緯は、こちらにも書いていただいています。

町田市オープンデータを追加しました

③イベント開催にあたって

今回のイベントは、「NPO法人町田ハンディキャブ友の会」さん主催という形で開催されました。上述の「町田市バリアフリーマップ」は、ハンディキャブ友の会さんが市内の施設を調査して作られたものなのです。町田市のバリアフリー情報をより多くの人に使ってほしいというご厚意により、オープンデータ化からイベント開催にあたっての打ち合わせ、当日の運営まで多大なご協力をいただきました。

WheeLog! in 町田
町田市役所にて

④当日の様子

イベント当日は穏やかな晴れ模様で、街歩きに最適な気候でした。前日まで雨の予報だったため心配していましたが、ほっと一安心。
参加者は、5、6人のグループに分かれて席に着きました。


I. オリエンテーション
まずはオリエンテーション。プロジェクターを使用し、説明がなされました。

i. Wheelogの意義、目的
ii. Wheelogアプリ開発の経緯
iii. イベントの進行について
iv. アプリ操作説明ならびに車椅子の押し方説明

II. グループ内自己紹介・行先決定

i. グループ内自己紹介
自己紹介と役割分担を行いました。役割は以下の通り。

・リーダー兼タイムキーパー
移動時に先頭を行く人。また、集合時間に遅れないよう、時間に配慮します。

・スポット投稿者
Wheelogアプリでバリアフリースポットの投稿を行う人。

・カメラマン
グループワーク中の写真を撮影する人。

なお、各グループに一台レンタル車椅子が与えられ、健常者であっても一人はレンタル車椅子に乗り、一人はそれを押すこととなります。この日初めて車椅子に乗る・押す方もいました。

ii.行先決定
グループ内で話し合って、行先を決めます。どこに行こうか、何を食べようか、みんなでワクワクしながら話し合いました。行先を決めるにあたっては、以下のお楽しみ要素もヒントになります。

・ミッションビンゴ
トイレの写真を撮り投稿する、全員が一度は車椅子に乗る、などの課題が9つ書かれたビンゴシートに従って課題をクリアし、列を埋めていきます。

・クエスト選択
会場内のホワイトボードに貼られたクエスト(課題)の中から、グループで1つ好きなものを選んでび、挑戦します。クエストには町田市の名産品(織田さんが食べたいもの?)を買ってくる、町田市オリジナルマンホールを見つけるなど、町田市らしいお題がありました。

III. 出発・街歩き開始
各グループが決めた場所に向かいます。出発前に記念撮影!
11月中旬にしては暖かい気候で、薄着でも街歩きができました。

今回のイベントの特徴は、すでにオープンデータを登録した状態のため、多数のトイレ情報がアプリのマップに表示されていること。みんなでこの情報を頼りに近くのトイレを探し、広さや設備が一目でわかるよう、写真を追加していきました。
ほかにもエレベーター情報やおいしいお店の情報など、各グループがたくさんの投稿を行いました。

opendata

そして、大きな楽しみの一つがお昼ご飯。
私のグループは、素敵な喫茶店でパスタやオムライスをいただきました。どれもおいしくて、みんな笑顔に。店員さんも親切で、車椅子がテーブルに付けられるように椅子を動かしていただくなどしていただきました。

IV. 会場集合・発表用資料作成
B2用紙にグループ番号、行った場所を書いて、各自がグループワークから気づいたことを付箋に記入し貼っていきます。車椅子で街歩きをしてみて初めて知ったこと、改めて感じたことなどを、みんなで書いていきました。

V. グループ発表
発表用資料をホワイトボードにマグネットで貼り、発表を行いました。駅周辺でご飯やお買い物を楽しんだグループもあれば、電車で遠くまで冒険したグループも。

VI. 総評・記念撮影
織田代表による総評が行われました。
そして最後は全員で記念撮影!!

WheeLog! in 町田

⑤ふりかえって

今回はオープンデータの活用とイベントの開催を連携させた日本初の試みでした。このようなイベントを町田市で開催していただけたことを、本当にありがたく思います。
私自身、車椅子ユーザーであるため、旅行などで行ったことのない場所に行く際に、トイレの心配や階段等のバリアのことを考え、不安な気持ちになります。そんなときに、車椅子ユーザー一人ひとりの「行けた!」を世界中で共有できるツールは、大きな助けになると思います。
織田さんも仰っていましたが、一人が発信できる情報には限界があります。しかし、一人ひとりが持っている情報をみんなで共有すれば、大きな財産になります。そこへさらにオープンデータなどのビッグデータが加わることで、よりスピーディにたくさんの情報を共有できるようになるだろうと考えています。

町田市役所 大和田憲太

今回の街歩きイベントは、町田市役所さまの全面バックアップで開催させていただきました。ご協力いただき本当にありがとうございました。
WheeLog!では今後も全国の自治体さまがオープンデータとして公開されているバリアフリー情報を、WheeLog!アプリを使って充実させていきたいと考えております。
もしご協力いただける自治体さまがいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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